花野食品

ページ番号1001148  更新日 令和1年10月1日

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「地元のヒトを、モノを活かしたい!」地域と共に歩む花野氏の想いとは…

花野食品は有田市の糸我(いとが)という地域にある、地元に愛される食料品店。

家族で営むその店内には、ところ狭しとお酒や調味料が並ぶ。

写真:店内にて、ご一家のスナップ写真
花野さんご一家

花野食品は、大正時代に有田郡湯浅町で製菓業を営んでいた「花野商店」がスタート。

そこから食酢・醤油・だしの素などの調味料の研究・製造を始めたことが現在の基盤になっている。

その後何度か店舗を移転しながら、昭和56年に有田市の糸我地区に今の店舗を新設し、現在に至る。

店頭には、メーカーから仕入れた食料品に加えて、2代目である花野幸吉氏、また、3代目の花野雅司氏が 研究と試行錯誤を繰り返しながら商品化した数々の「逸品」が並ぶ。

3代目社長の花野雅司氏が目指すのは、いわゆる“逆6次産業”である。

「地元の食材にこだわり、地元の農家から食材を仕入れることで、その農家も活気付く。」と花野氏は考える。

例えば、平成28年11月に商品化した「Virgin orange(バージンオレンジ)」もその一つである。

有田市は、言わずと知れた和歌山県内でも有数のみかんの産地。花野氏はある時、摘果されて畑や 道端に転がる多くの青みかんを見て、非常にもったいないと思うとともに、どうにかしてこれを お酒に活用出来ないかと考えた。

花野氏は、それから地元の農家から青みかんを仕入れ試作品作りを始める。

写真:蒸留器の様子
酒類醸造の要となる蒸留器

国からの補助金を受け、お酒の蒸留のための器具を揃え、何度も試作品を作っては、味・香りに納得出来ずに 最初からやり直す…その繰り返しであった。

試行錯誤の中で、ほぼ完成かと思われる出来まで仕上がったことがあった。

しかし、花野氏は「香りに納得がいかない。」と妥協を許さず、再度改良に取り組んだ。

構想から5年経った平成28年の11月、やっとのことで商品化に至った。

今でも糸我地区の契約農家から原料となる青みかんを仕入れ、製造を行っている。

写真:瓶とグラスに注がれたお酒
Virgin orange

また、花野氏は別の方法での農家の支援も考えている。

地元農家の「自分の農作物を商品化したい」というチャレンジにいつでも応えられるように、搾汁器などの加工器具をコツコツと揃えている。 実際に農家から希望があり、ゆずジュースやポン酢など商品化したものもいくつかある。

長年地域から愛されてきたのは、このような「地域とともに歩む」という花野氏の理念があったからこそなのかもしれない。

花野氏の頭の中には、まだまだ商品化したいアイデアが沢山あり、これからはもっと商品開発と製造に力を入れていきたいそうだ。

花野氏は語る。

「作り上げた商品の中には、まだ味や香りに納得していないものもある。

でも、もの作りとはそういうものだと思う。」

これからも花野食品は、地元の農家や食材が活躍するチャンスを作りながら地域とともに歩んでいく。

写真:花野食品 工場の外観
のどかな田園の中にある工場
電話
0737-88-6098
住所
649-0422 和歌山県有田市糸我町西498−6
営業時間
9時00分 - 20時00分
定休日
日曜日

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